AIが作ったサイト、そのまま納品して大丈夫?公開前に人が確かめたい基本項目

AIに頼んだら、きれいなWebサイトが表示された。ここまでできると、「もう完成でいいのでは」と思うかもしれません。
けれども、お客様に届ける前には、人が確認したいことがあります。文章の正しさ、スマートフォンでの使いやすさ、ボタンの動作、画像の利用条件、個人情報を扱う機能の安全性などです。
AIは制作を助けてくれます。その一方で、見た目が整っていることだけでは、そのサイトがお客様の目的に合い、安全に使えるかどうかまでは分かりません。
最初に、お客様との約束に戻る
確認の出発点は「サイトが表示されるか」だけではありません。「何を作る約束だったか」です。
例えば、店舗のサイトを作る場合なら、次を見比べます。
- ・必要なページや文章がそろっているか
- ・営業時間や連絡先は、お客様が確認した情報か
- ・スマートフォンから問い合わせ先へたどり着けるか
- ・依頼された範囲と、実際に作ったものに違いはないか
AIがもっともらしい営業時間や紹介文を作ることもあります。お客様から確認できていない情報は事実として載せず、確認を待ちます。
実際に使ってみる
完成したページを、読む人の立場で操作してみます。
- 1.パソコンと、確認できるスマートフォンで文字・画像・余白を見る。
- 2.メニューやリンクを一つずつ押し、想定した場所へ移動するか確認する。
- 3.問い合わせフォームがある場合は、許可された検証環境と架空の情報で送信し、受付と受信の両方を確認する。
- 4.画像が表示されない場合にも、何の画像か伝わる説明が用意されているか確認する。
- 5.キーボードだけで操作できるか、文字を拡大したときに読めるかを確かめる。
ここでいう確認は、あくまでも最初の点検です。世界中のすべての端末での表示や、アクセシビリティの基準への完全な適合を保証するものではありません。必要に応じて、対象となる端末や利用者の条件を決め、より詳しく検証します。
画像・文章・データの扱いを確かめる
見栄えがよくても、使ってよい素材か分からない画像を納品することはできません。写真やイラストは、入手先、利用条件、利用できる範囲を確認します。AIで作った画像についても、利用したサービスの条件や、人物・商標などが含まれていないかを確認しましょう。
また、制作途中に受け取ったお客様の情報を、許可なくAIや外部サービスに入力しないことも大切です。何を使い、誰に共有するのか、案件の条件を確認します。
安全性は「表示できた」だけでは分からない
問い合わせ、ログイン、決済、会員情報などを扱う場合、入力内容の処理や、誰が何を見られるかといった確認が必要です。
例えば「別の人の情報が見えないか」「管理者以外が管理画面を開けないか」「秘密の情報が画面に出ていないか」。これらは、見た目の点検だけでは分かりません。
情報処理推進機構(IPA)も、Webサイトの運用管理について、設定や更新などを含む点検項目を公開しています。必要な対策はサイトの仕組みによって変わるため、自分で判断できない部分は専門知識のある人に相談してください。
確認を記録して、お客様に伝える
確認したことは、簡単でよいので文章に残しましょう。
例:
「トップページとお問い合わせページについて、パソコンと手元のスマートフォンで表示を確認しました。フォームは検証環境で送信し、受信まで確認しました。ほかの端末や本番環境は、公開時に別途確認します」
何を試し、何がまだかを分けて伝えると、相手も次の確認をしやすくなります。未確認のことを「すべて大丈夫」と伝えないことが、信頼にもつながります。
迷ったときは、一人で抱えない
自分で作ったものを見直していて、「どこを確認すればいいのか分からない」と感じることはあります。月額相談では、案件に合わせて確認事項を整理する相談もできます。実際の修正や制作を依頼する場合は、別途お見積もりします。
まずは、作ったページを一つ開いて、「約束どおりか」「使えるか」「確認できていないことは何か」の3つを書き出してみてください。
参考:W3C WAI「Webアクセシビリティの簡易チェック」(英語、確認日:2026年10月28日)
https://www.w3.org/WAI/test-evaluate/preliminary/
参考:情報処理推進機構(IPA)「安全なウェブサイトの運用管理に向けての20ヶ条」(確認日:2026年10月28日)
https://www.ipa.go.jp/security/vuln/websecurity/sitecheck.html